リバースモーゲージとリースバックの活用例は、いろいろありますが、利用するにも留意点がある。
まず、リバースモーゲージは、主に3点。
1つ目は、担保物件の著しい値下がりである。
リバースモーゲージを利用している土地・建物の価格が著しく下落し、根抵当権の極度額よりも自宅の担保評価が低くなれば、借入先から極度額と担保評価の差額を一定期限内に一括返済するよう求められることもある。そのため、極度額の満額まで利用することは避けたい。
2つ目は、推定相続人の理解である。なぜなら、相続時のローン残金は相続人が完済するか、リースバック対象の自宅を売却して完済する。
そのために現金が必要になることや自宅を相続できなくなることもあるからだ。
3つ目は予想以上の長生きである。
長生きにより、毎月ないし毎年受け取っている借入額が累積して極度額を超えることになれば、そこで融資は停止されるため、生活費に充てる資金が途絶えてしまう。
リースバック利用の留意点は、
自宅を売却するため、そこに住み続けるには賃料を払い続けなければならない。
そのため賃貸期間が長期化すると売却で得た資金よりも多くの賃料を支払うこともある。また、ローンが残っていて、現在設定されている抵当権のローン残高よりも売却(査定)価格が低い場合は利用できない。
リバースモーゲージやリースバックは様々な課題があるものの、それらを解決し改良しながら進化している。